子育て情報
第10回:食事の姿勢・偏食の対応
食事は、子どもの体を育てるだけでなく、生活リズムや心の安定にもつながる大切な時間です。
しかし、未就園児の時期は「じっと座っていられない」「好きなものしか食べない」など、食事に関する悩みが多く出やすい時期でもあります。
ここでは、家庭で無理なく取り組める“姿勢づくり”と“偏食への向き合い方”を紹介します。
まず、食事の基本となるのが「正しい姿勢」です。
姿勢が安定していないと、食べにくさを感じたり、集中できなかったりして、食事がスムーズに進みません。
ポイントは次の3つです。
① 足がしっかり床(または足台)につくこと
足がぶらぶらしていると体が安定せず、姿勢が崩れやすくなります。
足台を使うだけで、驚くほど集中しやすくなります。
② テーブルと椅子の高さが合っていること
テーブルが高すぎると肩が上がり、低すぎると前のめりになります。
肘が軽く曲がる高さが理想です。
③ 背中がまっすぐ保てること
クッションを背中に入れると、体が前に倒れにくくなります。
姿勢が整うと、スプーンやフォークが使いやすくなり、食べこぼしも減ります。
まずは環境を整えることが、食事の時間を楽しくする第一歩です。
次に、多くの保護者が悩む 偏食 についてです。
1〜3歳は、味覚が敏感で、食べられるものが限られやすい時期です。
成長の過程でよくあることで、無理に食べさせようとすると、かえって苦手意識が強くなることがあります。
偏食への対応で大切なのは、次の3つです。
① 無理に食べさせない
「一口だけでも」と頑張らせたくなる気持ちは自然ですが、無理強いは逆効果です。
食事の時間が“嫌な時間”になってしまうと、ますます食べなくなります。
まずは「見てみる」「触ってみる」など、食材との距離を縮めるところから始めましょう。
② 食べられる形に工夫する
同じ食材でも、形や調理法が変わると食べられることがあります。
・にんじん → スティック、薄切り、すりおろし、甘煮
・野菜 → スープ、混ぜご飯、蒸し野菜
・肉 → 小さく刻む、つくねにする
子どもが食べやすい形を見つけることが大切です。
③ 「食べられた経験」を積み重ねる
一度食べられたら、しっかり褒めてあげましょう。
「食べられたね」「がんばったね」 という言葉は、子どもの自信につながります。
成功体験が増えるほど、食べられるものも自然と広がっていきます。
また、食事の時間を楽しくする工夫も効果的です。
・家族で一緒に食べる
・「おいしいね」と声をかけ合う
・盛りつけを手伝ってもらう
・食材を一緒に洗う
こうした関わりが、食への興味を育てます。
一方で、食べない日があっても心配しすぎる必要はありません。
子どもは体調や気分によって食欲が大きく変わります。
1回の食事よりも、1週間単位でバランスが取れていれば十分です。
最後に、食事で一番大切なのは「安心して食べられること」です。
・叱らない ・急がせない ・比べない
この3つを意識するだけで、子どもは食事に向かいやすくなります。
食事は、親子の大切なコミュニケーションの時間です。
完璧を目指す必要はありません。
家庭のペースで、子どもが「食べるって楽しい」と感じられる環境を作って行きましょう。








